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2023年06月16日 [相続に関すること]

認知症の相続人がいる場合の自動車相続:注意すべきポイントと解決策

【はじめに】
名古屋市在住の皆様へ。認知症の相続人がいる場合、自動車の相続には注意が必要です。大切な財産である自動車の相続手続きにおいて、認知症の方が関与することは様々な問題やリスクを伴います。しかし、適切な対策を講じることで、トラブルを回避しスムーズな手続きを進めることができます。
この記事では、認知症の相続人がいる場合の自動車相続について、注意すべきポイントと解決策をご紹介します。大切な財産を守りながら、円滑な相続手続きを進めるための知識を身につけましょう。

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【認知症の相続人が自動車相続に与える影響】
まずは、認知症の相続人が自動車相続に与える影響についてご説明します。

その1.自動車を相続できない可能性があります
自動車を相続するには、自己決定能力が要求されることがあります。自動車の相続では、自動車の名義人となる人を1人を選定し、その名義人となる人に自動車を相続させることが多いです(単独相続)。そのために、相続人全員で話し合いを行い、その内容を文書として残し、相続人全てが自らの意思により実印と署名をしなければなりません(遺産分割協議書の作成)。ですが、認知症の進行によって自己決定能力を欠く場合、その方を含めた相続人全員で話し合いを行うこと自体が難しいケースもあります。そうすると、相続手続きが困難になり、結果として自動車の相続ができなくなります。
その2.争いのリスク
認知症の相続人がいる場合、認知症の進行により、相続人が意思を明確に示せなくなるため、家族や関係者の間での意思決定についての対立が生じる可能性があります。これによって相続手続きが複雑化し、時間と費用のかかる争いに発展するリスクもあります。

【押印と署名を誰かが代わりにすれば良いのでは?】
遺産分割協議書の押印や署名を、認知症の方に代わり行えば良いのでは?という疑問も生じます。しかし、遺産分割協議書の押印や署名は必ず本人が行う必要があり、誰かが代わり行うことは認められておりません。例え、身体的な理由により自筆ができないといった場合でも、代わりに署名することはお止めください。もし、遺産分割協議書の押印と署名を認知症の方に代わりに誰かが行った場合、私文書偽造の罪になります。

【自動車を共有名義にする方法は?】
認知症の相続人を含め、相続人全員で対象となる自動車を相続するという方法もあります(共有相続)。共有相続では、法定相続分に応じて、それぞれの相続人が相続しますので、遺産分割協議を行う必要はありません。しかし、自動車の相続手続きでは、新しく名義人となる人の実印の押印と署名が求められます。自己決定能力の欠けている認知症の相続人による押印と署名は、その症状の程度によっては効力が認められないことがあります。ですので、適切な対応方法とは言いきることができません。

【適切な対策方法】
それでは、認知症の相続人が自動車相続に与える影響に対する適切な対策方法を記載します。主な方法として、認知症の相続人に対して行う対策(成年後見制度の活用)と、自動車の所有者に対して行う対策(遺言書の作成)の2つをご紹介します。

その1.成年後見制度の活用
認知症の相続人が自動車相続に与える影響の適切な対策方法として、認知症の相続人の方に対して成年後見制度の活用をするという方法があります。成年後見制度は、認知症の相続人の保護と利益最大化を目的とした制度であり、相続手続きにおいて重要な役割を果たします。すでに相続が開始されてる場合にはもちろん、相続が開始する前からも成年後見制度を活用しておくと良いです。
その2.遺言書の作成
他にも、認知症の相続人が自動車相続に与える影響の適切な対策方法として、自動車の所有者が生前に遺言書を作成するという方法があります。遺言書は、自分の遺産を自分の意思に基づいて配分することができますので、これにより、自動車の新しい名義変更となる方へ分けることができます。また、遺言書は明確な指示を提供するため、相続人間の争いを予防する助けとなります。
自動車を相続させる遺言書の作成につきましては、過去記事で紹介しておりますので、ご参考下さい。
こんな遺言書は無効になってしまいます

【まとめ】
本記事では、認知症の相続人がいる場合の自動車相続についての注意すべきポイントと解決策をご紹介しました。認知症の相続人がいる場合の自動車相続には注意が必要ですが、適切な対策を講じることでトラブルを回避し、スムーズな手続きを進めることができます。最終的な選択は個々の状況や希望によって異なりますので、所有者の意思や家族の負担を考慮し、最適な方法を選ぶことが重要です。また、制度の活用方法に困るときには、専門家の助言や相談を受けながら進めていきましょう。

【お困りごとは】
ゆめのほし行政書士事務所では、名古屋市にお住まいの方や名古屋ナンバー管轄の方に対して、自動車の生前整理や相続手続きサポートしています。具体的には、自動車を特定の方に譲るための公正証書遺言の作成をサポートしたり、自動車を譲るための名義変更の手続きをサポートさせていただきます。お仕事のご依頼やお問い合わせについては、お電話やLINE、お問い合わせフォームをご利用いただけます。当事務所では、豊富な経験と専門知識を持った行政書士がお客様の手続きを丁寧にサポートいたします。

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